こんにちは、高橋です。
鍼灸との出会いは子育て中にギックリ腰になり鍼をしてもらったら楽になったことです。あんな細い鍼で変わるんだ、鍼ってすごいな思い興味をもちました。
子育てと仕事(リラクゼーション)に追われ鍼灸のことを忘れていましたが、子育てが一段落してやっと自分の時間ができたので一念発起して資格を取りました。
リラクゼーションの仕事をしてきてお客様が気持ち良かったと笑顔になってくれたときが一番うれしいです。鍼は怖いといわれる人が多いですが、心地よい施術を目指して努力しますので、ぜひ一度体験してみてください。鍼灸って気持ち良かったと笑顔になってもらえるようにがんばります。
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眠れない・疲れが取れない・不安やイライラが続く等…。
そんな不調の多くは、目には見えない「自律神経の乱れ」が関係しています。
鍼灸は、身体にやさしくアプローチをしながら、乱れた自律神経をゆっくりと整えていく治療です。
薬に頼らず、自然な回復力を高めたい方におすすめです。
1. 自律神経が乱れやすい背景は?
1. ストレス環境の変化
・仕事のスピード・責任の増大
・人間関係の複雑化
・SNSによる比較・情報過多など、脳が休まる時間が減っています。
ストレスが続くと、交感神経が優位な状態が続き、心身が疲れ果ててしまいます。
2. 生活リズムの乱れ
・スマホ・PCの長時間使用
・夜更かしや不規則な食生活
3. 身体を動かさない生活
座りっぱなしの仕事、車移動中心の生活により、「筋肉のポンプ作用」が低下 ⇒ 血流が悪くなり、自律神経へ負担がかかります。血流が悪いと、脳・内臓・神経に酸素や栄養が届かず、不安感・だるさ・めまいなどが起こりやすくなります。
4. 睡眠の質の低下
ブルーライトやストレスにより、副交感神経が働きにくく、眠りが浅い人が増加。
睡眠で回復できない → 自律神経はさらに疲弊します。
5. 「がんばり続ける」疲弊
・休まず働く
・人に迷惑をかけない、我慢する。
そのため、身体のサインに気づいても放置しやすい のです。
2. 自律神経に対する鍼灸の治療方針
1. 自律神経のバランスを整える
鍼灸は、ツボを通して 交感神経と副交感神経の働きを調整します。
過緊張に傾いた体を落ち着かせ、リラックスできる状態を取り戻します。
目的:身体が「休む → 回復する」状態に戻ること。
2. 呼吸と筋緊張の改善
自律神経が乱れている人は、
・無意識に呼吸が浅い
・肩や首の筋肉が常に緊張している
という特徴があります。
鍼とお灸で筋肉をゆるめる → 呼吸が深くなる → 副交感神経が働きやすくなります。
3. 血流の改善(脳・内臓の循環を整える)
血流が悪いと、神経や内臓が十分に働けません。
鍼灸は血流の循環を改善し、身体の調整力を高めます。
血流改善 = 自律神経の安定の基礎
4. 体内時計・睡眠リズムを整える
施術後は呼吸が深くなり、体温が整い、眠りやすくなります。
睡眠が改善すると、自律神経は回復しやすくなります。
5. 「症状」ではなく「状態」を見極める
自律神経の不調は人によって現れ方が違います。
(例:動悸、不安、頭痛、めまい、胃腸症状など)
そこで、
・脈
・呼吸
・体温
・姿勢
・緊張の出やすい部位を総合的に評価し、その人に合わせて治療点を調整します。
3. 自律神経治療の患者様症例
症例紹介:自律神経の乱れによるめまい・眼精疲労・副鼻腔炎(40代 女性)
当院にご来院された40代の女性
「浮いているようなめまい」や「目の疲れ」を感じておられました。
お仕事ではパソコン作業が中心で、長時間のデスクワークが続くと、肩こり・疲労・浅い眠り・耳鳴りなどの症状が強くなり、「体が整わない感じが続いている」とご相談いただきました。
初診時のカウンセリングと状態確認から、自律神経のバランスが崩れ、内臓機能や血流の巡りが低下していることで症状が連動して現れている可能性が高いと判断しました。
そのため当院では、自律神経の調整を軸にした鍼灸施術を中心に、呼吸の深さ・肩周りの緊張・頭部の血流改善を目的とした鍼灸をご提案。
体が「回復できる状態」に戻るよう、継続的なケアを進める方針となりました。
4. 自律神経へのアプローチと経過
施術開始から1週間後
初回施術から約1週間が経過した時点で、患者様から 浮遊性めまいの頻度が減少し、「目の奥の重だるさが少し軽くなった」というご報告をいただきました。
再来院時のカウンセリングでは、
・呼吸が以前より深くなっている
・入眠しやすい日が増え始めている
・体の力みが少し抜けてきた
といった変化を確認。
自律神経の緊張が緩み、体が回復モードに切り替わりはじめている状態と判断しました。
施術開始から1ヶ月後
1ヶ月の継続ケアでは、さらに明確な改善が見られました。
| 症状 | 施術前 | 1ヶ月後 |
|---|---|---|
| 浮遊性めまい | ・週3回以上 | ・週1回以下に減少 |
| 睡眠 | ・浅く途中で何度も覚醒 | ・深く眠れる日が増加 |
| 眼精疲労・副鼻腔の重さ | ・日常的に感じる | ・仕事後に残りにくい状態へ |
施術内容は、初期は緊張をゆるめる調整を中心に行い、1ヶ月以降は 体全体のバランスを整える段階へ移行。
「中かん」「気海」「合谷」など、内臓と血流に関わるツボを微調整しながら施術を進めました。
その結果、疲れやすさと集中力の低下が改善し、日常生活の質が向上。
ご本人からは、
「仕事中の集中力が戻った」
「家族から『元気になったね』と言われた」
と、生活面でのポジティブな変化も伺えています。
今後も、症状の再発予防と健康維持を目的に、安心して続けられるフォロー体制を整えています。
5. まとめ
鍼灸と自律神経のまとめ
自律神経は、呼吸・血流・内臓の働き・体温調整など、私たちの身体を 24 時間休まず支え続ける“バランスの司令塔”です。
ストレスや生活リズムの乱れが続くと、この自律神経が緊張し、「めまい・頭痛・不眠・倦怠感・動悸・胃腸の不調」など、原因がはっきりしない不調として現れることがあります。
鍼灸は、ツボを通じて交感神経と副交感神経の働きを穏やかに整える作用があり、血流を改善し、筋緊張をゆるめ、呼吸が深くなることで、身体が「休める・回復できる」状態へと導きます。
症状だけを抑えるのではなく、身体の内側から回復力を高めていくことが鍼灸の特徴です。
そのため、自律神経の乱れによる慢性的な不調や、病院では異常が見つからなかったお悩みも鍼灸を試してみる価値があると思います。
身体が元のバランスを取り戻せば、症状は自然と落ち着いていきます。
鍼灸はその回復力を引き出す治療です。
このブログの記事は「高橋協子」が書きました。







