外反母趾の原因、治療方法について
外反母趾になる原因
【外反母趾】は足の筋肉の低下、距骨(きょこつ)の歪み、股関節の捻じれなどが原因で、足のアーチが低下し、外反母趾になると考えております。このブログではアーチの説明、アーチを崩してしまう原因の説明、自宅でできるトレーニングをご紹介していきます。
足のアーチとは?
【足のアーチ】聞いた事ある方も多いのではないでしょうか?
上記画像のように足の形が橋のように弧を描いている状態です。
この形には意味があり、足が地面についた際にクッションの働きをしています。
想像して下さい。。。
足にこのアーチが無い【べた足】だと、歩くたびに足がベタベタと接地し、膝、身体に負担をかけてしまいます。
このアーチは身体を衝撃から守る大きな働きをしているのです。
しかし最近、足のアーチが無くなっている方がとても多くなっています。
靴などの発達、運動不足などにより足の筋肉が低下しているのが原因だと言われています。
足にも筋肉はたくさんあります。今回はその中でも特に足のアーチ形成に重要な筋肉を紹介していきます。
足のアーチの説明
足のアーチも単に丸くなっているだけではなく、それぞれに名前があります。
まずはアーチについてご説明します。
縦アーチ
縦アーチは基本的に内側、外側で分けられています。
内側は一番分かり易い土踏まずがある部分です。
外側は一見分かりにくいですが、外側の骨もアーチ状の形になっています。
横アーチ
アーチというとなんとなく縦アーチだけをイメージしている方が多いですが、実は横にもアーチがあります。
中々足を低い位置から見る事が無いので分かりにくいですが、画像のように横にもアーチが存在しています。
アーチ形成に重要な筋肉
アーチ形成は、骨の構造は勿論ですが、それを支える筋肉の存在もかなり重要です。
人体の骨格を支えるのは筋肉です。
ここからはアーチを支える筋肉の説明をしていきます。
縦アーチに重要な筋肉
縦のアーチに特に重要なのは【土踏まず】です。
最近この土踏まずが低下している方が多いです。
この土踏まずは足の骨の中で【舟状骨(しゅうじょうこつ)】に位置しています。
この舟状骨に唯一付着している筋肉があります。
それが【後脛骨筋(こうけいこつきん)】です。
主に足を下に曲げる時に使う筋肉ですが、この筋肉が低下すると土踏まずの舟状骨が下に下がるのではないかと言われています。
横アーチに重要な筋肉
次に横アーチです。
このアーチを支えている筋肉は主に指と指の間に存在している筋肉【骨間筋(こっかんきん)】【虫様筋(ちゅうようきん)】です。
骨間筋
虫様筋
これらの筋肉が足の指をしっかり引き締める事により、横のアーチを維持しています。
各筋肉の動かし方
ここからは上記で説明した筋肉の効果的な動かし方を説明していきます。
後脛骨筋
この筋肉を効果的に動かすには【底屈内反(ていくつないはん)】の動きです。
全然意味が分からないですよね!笑
写真で説明していきます。
【底屈】
これは分かり易いかと思います。足を下に向ける動きです。
【内反】
足首を内側に捻る動き。これが内反になります。
【底屈内反】
底屈・内反
この動きを一緒におこなうものが底屈内反になります。
イメージ的には内くるぶしと土踏まずを近づける感じです。
やはり分かりにくいですかね、、、笑
この動きが後脛骨筋を効果的に動かす方法です。
日常の中でこんな動きはまずしないですよね!
虫様筋・骨間筋
これらの筋肉はよく知られている【タオルギャザー】という運動です。
足の指でタオルをつかむ運動です。
しかしこの動き、間違っている方が多くいます!
この運動で一番重要なのは、足の指を全て使ってしっかり曲げる事。
この運動をしている方を見ていると単に指だけを曲げ伸ばししている方がとても多いです。この運動は下記の画像のように指を深く曲げる事で骨間筋・虫様筋を使えるので、画像のしるしが付いている部分までしっかり曲げるようにして下さい。
足のアーチを崩す距骨の歪み、股関節の捻じれ
距骨(きょこつ)とは?
距骨とは足首に位置し、足の上の骨と下の骨のつなぎ役のような位置に存在しています。
どちらか一方に体重を乗せる癖があると、この距骨が歪んでしまいアーチ低下の原因になります。
この方は右足に体重を乗せる癖があるので距骨が内側に歪んでしまい、土踏まずの低下、アキレス腱も内側に引っ張られて外側が丸くしなるようになっているのが分かるかと思います。これは立ち方や股関節の捻じれなどが原因で距骨に負担がかかり歪んでいきます。
当院の外反母趾治療の考え方
・当院の治療としまして、股関節の捻じれがある場合は固くなっている筋肉のストレッチや筋肉トレーニングの指導。
・距骨の歪みがある場合は、距骨の調整。
・アーチの低下がある場合は、先程説明した足の筋肉トレーニング。
・日常のサポーター装着。
外反母趾は足の親指だけの治療ではなく、足全体から判断し、普段からご自身でもケアをおこないながら治していくものです。変化は個人差がありますが、早めの治療で変化の改善、変化が出なくても悪化の防止、痛みの改善は期待できますので、お気軽にご相談ください。