腰痛に鍼灸治療は効果的か?
デスクワークでの座りっぱなし、中腰での仕事、家事、育児など日常生活で腰に負担がかかる事が多く、腰痛で悩まれる方も多くおられます。マッサージやストレッチ、骨盤矯正、鍼灸など様々な治療方法がありますが、今回は腰痛と鍼灸治療についてご説明します。
腰痛の種類
「腰痛」とは、病気の名前ではなく、症状につけられた呼び名です。
疲れからくる慢性的な腰痛、ぎっくり腰などの急性的な腰痛、老化などで背骨の変形からくる腰痛、主にはこれらが原因として多いです。
痛みも様々で、腰の筋肉が突っ張ったような鈍い痛みのものから、動くことのできない強い痛みのものまで様々あります。
はじめは違和感があったものが痛みに変わったり、ある日突然、太ももの痛みや痺れが現れることもあります。
酷くなると、痺れや痛みによる歩行障害を伴うこともあります。
腰痛の主な症状
- 腰に痛みがある
- 前屈や後屈などの動作が辛い
- 腰を反らすと下肢に痛みやしびれを感じる事がある
- おしりの痛みが強く、座り続ける事が困難
- 歩くと下肢に痛みが出るため歩けなくなるが、休むと歩く事が出来る
腰痛の原因
長時間の同じ姿勢からくるものや、酷使などで腰周りの筋肉がかたくなる事で起こる事が多いです。その他には腰椎部分の疾患(腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症)なども原因としてあげられます。
腰に負担をかけることが根本的な原因として多いです。
鍼灸治療でどのように治療しますか?
腰痛に対してどのように鍼灸治療を行うのか、問診や徒手検査法から腰痛の原因を探し、その改善ができるように鍼灸施術を行っています。
当院では急性的な腰痛(ぎっくり腰)、神経痛(脚の痺れ等)を伴う腰痛に関しては鍼灸治療を勧めております。実際その方が回復も早いように思います。
慢性的な腰痛はマッサージやカッピングでも良いかと思いますが、変化の見られないものには鍼灸でもアプローチを行います。
鍼灸治療が合わない人は?
様々な症状や原因があることでもわかるように、なかなか快復しない場合や、あまりに苦しいときは病院でMRIなどの検査を受けることをお勧めします。
施術を続けても、強い痛み、痺れが治まらない場合は、医師を受診してください。
鍼灸治療後の過ごし方は?
- できれば2~3時間安静にしてください。 安静にしていただくことで、治療効果が高まります。
- 水分(お酒・カフェイン以外)を大目にとりお休みください。 治療後は筋肉が緩み血液の循環が良くなって、副交感神経の働きが高まりリラックスした状態です。
- 「激しい運動」「長湯」「飲酒」は避けてください。
どれくらいのペースで通院が必要ですか?
鍼灸の治療を受けてからの効果の持続期間は、およそ1~2週間です。
ただし、どのくらいの期間効果が持続するかは、ケースバイケースです。
例えば腰痛の場合、腰そのものの痛みよりも、不調の根本的な原因の解決ができれば、治療効果は長持ちします。
また、治療を繰り返していくたびに、治療効果の持続期間は延びていく傾向があります。
当院では、患者様の状態をみて次回の提案をさせて頂いております。
強い痛みの場合では、週1~2回くらいの頻度になるかと思います。
どれくらいで症状に変化が出てきますか?
原因や症状の具合によるかと思います。
原因がぎっくり腰など急性的なものは1週間くらいで変化がみられることがほとんどです。
慢性的な腰痛、ヘルニアやすべり症などが原因の場合は、定期的なメンテナンスをお勧め致します。
まとめ
痛みや痺れの緩和とその解消は、鍼灸の得意分野のひとつです。
腰痛を感じた場合は、早めのケアをお勧めします。
適当な治療法がない場合には鍼灸を試してください。
鍼の特有の鎮痛作用を生かして、ツボに鍼を打つことによって、痛みを柔らげることにより腰痛の症状が緩和・改善が期待できます。